海外eSIMを使うとき、「日本で使っている電話番号はどうなる?」「SMSの認証コードは受け取れる?」「現地で電話できる?」と不安になる人は少なくありません。ここで大切なのは、海外eSIMが担う役割と、日本で契約している回線が担う役割を分けて考えることです。
旅行用eSIMにはデータ通信が中心のプランが多く、通常の電話番号による通話・SMSが必ず付くとは限りません。一方、対応端末では旅行用eSIMでデータ通信を行いながら、日本回線を電話やSMSのために残す使い方ができる場合があります。実際に使えるかは端末と通信会社・購入プランの条件で異なるため、出発前に確認しましょう。
海外eSIMで使えるものは、プランによって違う
海外eSIMは、すべてが同じサービスではありません。データ通信専用のもの、電話番号が含まれるもの、通話・SMSに別の条件があるものなどがあります。申し込み画面の「データ」「通話」「SMS」「テザリング」の表記を確認し、必要なことを満たすかを判断します。
| 旅行中にしたいこと | 確認する回線・条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| 地図・検索・翻訳・メッセージアプリ | 旅行用eSIMのデータ容量・対象国 | 通信専用eSIMでも利用しやすい用途 |
| 通常の電話番号で発信・着信 | 旅行用eSIMまたは日本回線の通話条件 | 発信・着信の料金、利用可否は契約先で異なる |
| SMSの受信 | 日本回線またはSMS対応プランの条件 | 海外での受信・認証コードの扱いを確認する |
| 銀行・サービスの認証コード | 日本回線と利用サービスの認証方式 | SMS以外の認証手段を事前に設定できるか確認する |
| PC・家族の端末をつなぐ | 旅行用eSIMのテザリング条件 | 通話・SMSの有無とは別に確認が必要 |
地図・検索・翻訳・メッセージアプリ
- 確認する回線・条件
- 旅行用eSIMのデータ容量・対象国
- 注意点
- 通信専用eSIMでも利用しやすい用途
通常の電話番号で発信・着信
- 確認する回線・条件
- 旅行用eSIMまたは日本回線の通話条件
- 注意点
- 発信・着信の料金、利用可否は契約先で異なる
SMSの受信
- 確認する回線・条件
- 日本回線またはSMS対応プランの条件
- 注意点
- 海外での受信・認証コードの扱いを確認する
銀行・サービスの認証コード
- 確認する回線・条件
- 日本回線と利用サービスの認証方式
- 注意点
- SMS以外の認証手段を事前に設定できるか確認する
PC・家族の端末をつなぐ
- 確認する回線・条件
- 旅行用eSIMのテザリング条件
- 注意点
- 通話・SMSの有無とは別に確認が必要
LINEやWhatsAppなどのアプリ通話・メッセージは、インターネット接続を使う仕組みです。旅行用eSIMがデータ通信専用でも、相手も同じアプリを使っていれば利用できる場合があります。ただし、通常の電話番号による通話・SMSとは別のものとして考えましょう。
日本の電話番号を残して、旅行用eSIMを使う考え方
対応するスマートフォンでは、複数のSIM・eSIMを管理できる場合があります。このとき、旅行用eSIMを現地のモバイルデータ通信に使い、日本回線を電話・SMS・認証コードの受信用に残すという考え方があります。
| 役割 | 旅行用eSIM | 日本で使う回線 |
|---|---|---|
| 主な用途 | 現地でのデータ通信 | 電話番号・SMS・認証コードの扱い |
| 旅行中に確認すること | 対象国、容量、利用開始、データローミング | 海外での発着信・SMS・ローミングの条件 |
| 操作前の注意 | モバイルデータ通信に選ばれているか | 回線をオンにする場合の料金・利用条件を確認する |
主な用途
- 旅行用eSIM
- 現地でのデータ通信
- 日本で使う回線
- 電話番号・SMS・認証コードの扱い
旅行中に確認すること
- 旅行用eSIM
- 対象国、容量、利用開始、データローミング
- 日本で使う回線
- 海外での発着信・SMS・ローミングの条件
操作前の注意
- 旅行用eSIM
- モバイルデータ通信に選ばれているか
- 日本で使う回線
- 回線をオンにする場合の料金・利用条件を確認する
ただし、この使い分けができるか、同時に何回線を有効にできるか、どの回線で通話やSMSを受けるかは端末の仕様で異なります。eSIMの購入前に、端末メーカーの案内と、契約中の通信会社の海外利用案内を確認してください。
SMSの認証コードを受け取る予定がある人の確認点
旅行中に銀行、カード、航空会社、仕事用サービスなどへログインする予定があるなら、SMSによる二段階認証を受け取れるかは重要です。認証コードの扱いは、旅行用eSIMだけの問題ではなく、日本回線とログイン先サービスの条件にも左右されます。
出発前に、認証方法を見直す
可能であれば、認証アプリ、バックアップコード、パスキー、メール認証など、SMS以外の認証方法を設定できるか確認します。旅行中にスマートフォンが故障・紛失した場合も考え、認証情報の保管方法を見直すよい機会になります。
金融機関や勤務先のサービスなど、本人確認が重要なサービスでは、自己判断で設定を変えず、公式案内を確認してください。海外からの利用に制限がある場合や、追加の本人確認が必要な場合もあります。
日本回線の海外での受信条件を確認する
日本の電話番号にSMSが届くか、届く場合に申込みや設定が必要か、海外での利用に料金が発生するかは、契約している通信会社・料金プランによって異なります。データ通信を旅行用eSIMに切り替えたとしても、日本回線の発信・着信・ローミングに関する条件は別に確認してください。
特に、認証コードが必ず受信できると決めつけず、出発前に必要なサービスへログインし、認証方法と連絡先情報を最新にしておきましょう。
通話したい場合の選び方
現地で通話が必要な場合は、「誰に、どの方法で連絡するか」を先に分けます。
| 通話したい相手・場面 | 考え方 |
|---|---|
| 家族・友人 | 互いに使えるアプリ通話やメッセージで足りるかを確認する |
| ホテル・現地店舗 | 予約確認などで通常の電話番号が必要か、別の連絡方法があるかを確認する |
| 日本の固定電話・携帯電話 | 日本回線の海外利用、国際電話、アプリ通話の条件を確認する |
| 緊急時 | 渡航先の緊急連絡先、宿泊先、保険会社の連絡方法を紙やオフラインでも控える |
家族・友人
- 考え方
- 互いに使えるアプリ通話やメッセージで足りるかを確認する
ホテル・現地店舗
- 考え方
- 予約確認などで通常の電話番号が必要か、別の連絡方法があるかを確認する
日本の固定電話・携帯電話
- 考え方
- 日本回線の海外利用、国際電話、アプリ通話の条件を確認する
緊急時
- 考え方
- 渡航先の緊急連絡先、宿泊先、保険会社の連絡方法を紙やオフラインでも控える
通常の電話番号による通話が必要なら、旅行用eSIMの説明だけで判断せず、日本回線の海外利用プランや、現地で使う通信手段を含めて確認しましょう。データ通信専用のeSIMでは、通常の通話・SMSをそのまま代替できない場合があります。
日本回線をオフにするとき・残すときの注意
日本回線を旅行中もオンにするかは、必要な電話・SMSと料金条件の両方で決めます。回線をオフにする前には、認証コードや着信が必要ないかを確認します。残す場合には、どの機能で海外利用料金が発生し得るかを契約中の通信会社で確認します。
旅行用eSIMがあるからといって、日本回線の設定を一律に変える必要はありません。端末の設定を変更する前に、現在の回線名・モバイルデータ通信・電話回線の選択を控え、帰国後に戻す手順も考えておくと安心です。
eSIMの設定と通信トラブルも、事前に確認する
旅行用eSIMの追加、現地での回線切替、データローミングの設定は、端末と購入先の案内に従って進めます。具体的な流れは海外eSIMの設定方法|iPhone・Androidで出発前に確認することを参照してください。
現地でつながらない場合に、電話・SMSの回線とモバイルデータ通信の回線を取り違えることもあります。削除・再追加の前に見る項目は、海外eSIMがつながらないときの確認手順で確認できます。
申し込み前チェックリスト
- 旅行用eSIMがデータ通信専用か、通話・SMSに対応するかを確認した
- 日本の電話番号で、旅行中に必要な着信・SMS・認証コードを整理した
- 契約中の通信会社の海外利用・ローミング・受信条件を確認した
- 端末で複数回線を使えるか、回線の切替方法を確認した
- SMS以外の認証方法・バックアップコードを設定できるサービスは確認した
- 帰国後に日本回線へ戻す手順を把握した
旅程に合う海外eSIMを比較する
電話番号やSMSの扱いを整理したら、次は渡航先・利用日数・データ容量・設定方法をそろえてeSIMを比較します。通信専用かどうかだけでなく、対象国、利用開始の条件、テザリング、問い合わせ方法も公式サイトで確認しましょう。
旅行用eSIMと日本回線のどちらを残すか迷う場合は、eSIMだけで決めず、海外eSIM・海外ローミング・ポケットWi-Fiを比較で通信手段ごとの役割も確認しておきましょう。
まとめ:通信の役割を分けて、出発前に確認する
海外eSIMはデータ通信を担うプランが多く、通常の電話番号による通話・SMS・認証コードは、日本回線やプランごとの条件を別に確認する必要があります。対応端末では、旅行用eSIMをデータ通信に、日本回線を電話・SMSに使い分けられる場合があります。
ただし、使える回線の組み合わせ、海外でのSMS受信、料金、認証サービスの条件は一律ではありません。出発前に端末メーカー・通信会社・購入先の公式情報を確認し、必要な認証手段と連絡方法を準備しておきましょう。